WASTE LESS



ETHICAL FASHION JAPANでは衣料品ライフサイクル各段階でのゴミ・無駄を削減する取り組みを「WASTE LESS」とします。具体的には、以下の試みを指すこととします。

①カーボンフットプリントを削減する取り組み
③3Dプリンティング技術
④ゼロ・ウェイスト・デザイン
④着用時のCO2を削減する取り組み

これらの対応法は、比較的新しいエシカルでの概念だと考えています。それゆえ、まだまだ本当にエシカルかは見守っていくべきところだと考えています。しかし、いずれにせよエシカルに完璧な答えはありません。課題はあるにせよ、エシカルであると考えて良いポイントを中心にご紹介します。

アパレル産業の環境負荷〜CO2の観点から

アパレル製品の製造は、多大なエネルギーを使用します。原材料の製造と使用、製造国(途上国)と販売先(先進国)の偏りから、輸送量もあります。輸送のCO2を削減するほか、調達・製造に配慮することでこうした負担を減らす取り組みが可能です。

製造における各段階でのエネルギーインプット(下図・オレンジ色の矢印)と輸送コスト(下図・緑色の矢印)を見直すことが、環境負荷を下げることにつながると同時に、コスト削減にもつながります。無駄を見直す作業は、経営の合理化にもなります。

"Apparel Industry Life Cycle  Carbon Mapping" Business for Social Responsibility  June 2009

"Apparel Industry Life Cycle
Carbon Mapping" Business for Social Responsibility
June 2009

【関連リンク】経済産業省製造産業局繊維課・産業情報研究センター:“繊維製品(衣料品)のLCA調査報告書(更新版)”,(2009)「環境対策に関する自主行動計画」(社)日本アパレル産業協会(平成21年3月)"Apparel Industry Life Cycle Carbon Mapping" Business for Social Responsibility June 2009 

3D Printing

製造時の排出コストのほかに、作り過ぎたり売れ残ったりした在庫の問題があります。この問題を解決する一つの手法として、3Dプリンティング技術が注目されています。3Dプリンティングがエコといわれる点には次の3つが挙げられます。

・小規模生産が簡単にできる。必要なものを必要なときに必要な量だけ作ることができる。
・わざわざ遠方の工場に出さなくても、プリンタさえあれば家でもすぐ横の町工場でも可能。地域の経済活性化につながる。
・現状の工場で作るより消費する電力・水・染料の量が格段に減る。

しかし、原材料(ナイロン)の観点など、まだまだエシカルと言い切れるかは不明です。

将来、服は縫うものではなくパソコンでプリントするもの、という日が来るかもしれません。お店に気に入るものがなければ、パソコンやアプリで作ることができるかもしれません。確かにより多くの人が「デザイナー」として真剣服に向き合うかもしれませんが、そのぶんコピー品・海賊品、という問題も出てくるかもしれません。さらに「気軽に作れるから……」と、毎日作って毎日捨てる、という使い方などされてしまった日には、それはそれでエシカルでもなんでもありません。

Zero Waste Design

ゼロ・ウェイスト・デザイン(ごみゼロ)とは字義通り、ゴミをなくすデザインのこと。デザイン中、どのくらいの繊維ゴミがでるでしょうか(※統計不明)? エシカルにおいては、ごみゼロを達成するために以下のような取り組みが見られます。

・生地を使い切るようなパターンカッティングで、デザインにおけるゴミの量をなるべく少なくしようとする取り組み
・出てしまった端切れを活用して他のアイテムにあしらったりこしらえたりする取り組み
・着られる人が何通りにも着られるようなデザインにして、無駄な買い物の抑制を促す取り組み

着用時の無駄を削減する

"Apparel Industry Life Cycle  Carbon Mapping" Business for Social Responsibility  June 2009

"Apparel Industry Life Cycle Carbon Mapping" Business for Social Responsibility June 2009

繊維製品は、着用し続ける間にもエネルギーを使います。その中心は「ケア」の部分です。まずは生活の中で身近にできるエコとして、水の使用量を抑える洗濯機がありますが、繊維の分野でもこの生活の中の無駄を削減できるよう工夫が開発されています。「汚れがつきにくい」「即乾」「あったか」「クール」「ウールなのに家で洗える」など、さまざまな高付加価値繊維製品が出てきていますが、特殊な薬剤を使用したり、繊維に加工をする(中空にするなど)などの工夫がなされています。

【汚れない】
(例)日本エクスラン工業株式会社の高機能アクリル繊維素材
除菌繊維「銀世界®」
汗消臭繊維「エチケット®」
自己浄化消臭繊維「セルフクリア® 」
(例)帝人の快適防汚素材「DUSTOP®」

【アイロン不要】
(例)クラボウのプリーツコントロール素材「ETERNALVEIL®」
(例)日清紡績株式会社の洗濯後のシワ約95%カット!「APOLLOCOT®」

【関連リンク】スーパー繊維などの紹介(日本化学繊維協会)