「あなたのエシカルなこだわりを教えてください!」 @そごう横浜公開インタビューレポ(ピープルツリー編)


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5月22日(日)15:00~

企画・マーケティング/事業開発シニアマネージャー 鈴木 史氏

EFJでは5月17日から30日までの2週間、そごう横浜店3階のシーガルコートにて、エシカルの期間限定ショップを展開しました。週末には、ワークショップやトークショーなどの特別イベントも開催され、お買い物だけでなく、エシカルを体験して感じられる空間となりました。

そんな中、今回は先週末5月22日に行われたイベント、EFJ代表 竹村伊央による公開インタビュー 「あなたのエシカルなこだわりを教えてください!」の模様をお伝えいたします。

 

公開インタビュー第2回目のスピーカーは、フェアトレード専門ブランドのピープルツリーにて企画・マーケティング/事業開発シニアマネージャーとして働く、鈴木 史氏でした。25周年を迎えるピープルツリーで入社8年目の社員として活躍される、笑顔が素敵な方でした。

 

ピープルツリーってどんなブランド?

「ピープルツリー」はフェアトレードカンパニー株式会社のフェアトレード専門ブランド。
フェアトレード・ファッションの世界的パイオニアであり、人と地球環境にやさしく、エシカルでサステナブル(持続的可能)なファッションを、20年以上に渡ってつくり続けています。

アジア、アフリカ、南米の13ヵ国約150団体と共に、オーガニックコットンをはじめとする衣料品やアクセサリー、食品、雑貨など、できるだけその地方で採れる自然素材を用いた手仕事による商品を企画開発・販売しています。

 

竹村伊央(以下、敬称略):ピープルツリーでは具体的にどのようなお仕事を担当しているのですか?

鈴木史氏(以下、敬称略:製品の企画や開発、プロモーションまでを担当しています。

 

竹村:そもそもピープルツリーに入ったきっかけは?

鈴木:このブランドで働く人の多くは「ピープルツリーで働きたい!」という明確な目標をもってやってくる人が多いのですが、私の場合は30代で転機が訪れピープル・ツリーに仲間入りしました。「売り上げよりも大事なゴール」を目指して働ける環境に身を置きたいと考えた結果、もともとフェアトレードに興味を持っていたこともあり、ピープルツリーにたどり着きました。現在は13カ国で150団体の方と繋がりお仕事を共にしています。

 

職人が手彫りした固い木版を使い、手押しで染めていくブロックプリント。 版を重ねることで、味わい深い模様が完成します。

職人が手彫りした固い木版を使い、手押しで染めていくブロックプリント。
版を重ねることで、味わい深い模様が完成します。

竹村:なるほど。かなり多様な生産者と共にお仕事をしているんですね。どのようなことを意識していますか?

鈴木:ファッションには毎年トレンドがあって、ほとんどの場合、それに左右されてしまいますが、ピープルツリーでは、つくり手の織物技術や染めの技法を大切にし、見せ方を変えることで新鮮味を出せるように工夫しています。

 

竹村:では今後、新しい技法を持った生産者団体とお仕事を始める予定はありますか?

鈴木:それはあまり考えていません。今すでに繋がりをもっている生産者団体との関係を大切にし、長くお付き合いする中で、彼らに再現できる技法を取り入れていくつもりです。

竹村:ピープルツリーのお洋服は完成までどれくらいの時間がかかるのですか?

鈴木:製品の企画デザインは日本とロンドンで行い、そこから世界中の生産団体パートナーに発注をします。企画から販売まではおよそ10か月ほどの時間がかかります。

ちょうど現在、2017の春夏コレクションのデザインが仕上がったところですね。

 

竹村:やはりかなり時間はかかるのですね。

鈴木:はい。なので、毎回ピープルツリーの製品を買い付けてくれるバイヤーさんの存在がとても重要になってきます。彼らが買い付けてくれなければ今のピープルツリーはない!と言えるほどです。なぜなら、トレンドを予測することが難しい9か月も前に、ピープルツリーの製品を予約してくれるからです。おかげで、生産者パートナーから生産効率を上げるためや、より良い製品に仕上げるために設備投資をしたいという要望が出た際には、報酬を前もって支払うことなども可能になっています。そのためにも、バイヤーさんにピープルツリーのこだわりや製品のストーリーを理解してもらうことが大切なんです。

 

IMG_1570竹村:そんなこだわりが詰まった製品についてご紹介いただけますか?(会場に用意された洋服ラックを指して)

鈴木:こちらのトライアングルブロックのワンピースは、インドネシアやバングラデシュで古くから伝わる「バティックプリント」という技法を使っています。これはろうけつ染めとも呼ばれ、溶かしたろうをブロックでプリントしてから全体を染めることで、ろうがついた模様部分が白く残るというものです。また、モノトーンの染めには鉄分を多く含む鉱物の天然染料を使っています。人の手が込んだ一枚です。

 

竹村:ピープルツリーのお洋服は手作業であるとよく耳にしますが、どこからどこまでが手作業なんでしょう?

鈴木:全部です!(笑)

できる限りすべての工程を手作業で行いたいという思いはあります。しかし、機械を使用しなければならないこともありますので、そういう時はそのことがお客様にきちんと伝わるようにご案内しています。生産者パートナーのもとで行うことが出来ずやむをえず外部の工場へ発注する場合には、その工場まで視察して労働基準や児童労働のない状態や、非常口の整備確認などを自分たちの目で見に行っています。「大地からできた繊維を何人もの人の手を経て着る気持ちよさ」これが手仕事の製品だけが持つ素晴らしさであると思います。

 

 

竹村:なるほど。同じ手仕事でも製品にあわせて工房を選んだりするのですか?

鈴木:はい。生地やデザインに合わせて頼む工房を選んでいます。例えば、手織りの生地の場合、女性が織ると柔らかな風合いで、力の強い男性が織るとパリッとさらっとした風合いに仕上がるんです。そのため、その生地が最終的に何になるのかに合わせて、女性が多い工房にしたり、男性が多い工房に頼んだりと変えています。

 

竹村:そうなんですよね。私もこのお話を聞いた時にはそんな違いが出るのかと驚きました。

最後に、鈴木さんが今後やってみたいことについて教えてください。

鈴木:お客様と作り手をつなげるものづくりとより高いレベルの製品作りへのアドバイジングを行っていきたいです。

 

 

第2回目のインタビューも短い時間の中で、ピープルツリーの製品の背景をのぞき、そのこだわりが生み出す魅力をご来場の皆様に届けることが出来たと思います。同じ手織りでも実際に織る職人さん一人ひとりの個性が製品に現れる。その面白さと価値が伝わるお話でした。

現在、ピープルツリーは銀座プランタン4FのEFJstoreで販売中です。ぜひ、興味を持った方はお店に足を運んでみてください。

 

<文:丹波小桃>

 

EFJ STORE at Printemps Ginza

場所:プランタン銀座4F(〒1 0 4 - 0 0 6 1 東京都中央区銀座3-2-1)

期間:3月9日~8月末日

お問い合わせ:03-6228-6023

参加ブランド:ピープルツリー/ Feliz / Livira / RDF / R Ethical Jewelry/KISSACO 他