待望のコラボ商品が実現! People Tree × Lee フェアトレードオーガニックコットンデニムを発表!


9月3日の夜、フェアトレードのファッションブランド「ピープル・ツリー」とデニムブランドの「Lee」がコラボレーションして誕生したデニム商品の発表会が行われた。会場の中目黒にあるオーガニックカフェ・bio kitchenは、18時半の開場とともに満員となった。会場内ではドキュメンタリー映像が映し出され、今回のコラボデニムが、誰によってどんなところでどのように作っているのか、しっかり見ることができた。

このイベントではピープル・ツリー代表サフィア・ミニー氏、リー・ジャパンディレクターの細川秀和氏、そして、大正紡績の近藤健一氏を迎え、コラボデニムができるまでの思いを聞いた。ファシリテーターは「ピープル・ツリー」のアンバサダーでもある、末吉里花氏が務めた。

上段:大正紡績・近藤健一氏、下段左:フリーアナウンサー・末吉里花氏、下段中央:リー・ジャパンディレクター・細川秀和氏、下段右:ピープル・ツリー代表サフィア・ミニー氏〈IMAGE: Courtesy of People Tree〉

上段:大正紡績・近藤健一氏、下段左:フリーアナウンサー・末吉里花氏、下段中央:リー・ジャパンディレクター・細川秀和氏、下段右:ピープル・ツリー代表サフィア・ミニー氏〈IMAGE: Courtesy of People Tree〉

末吉里花氏(以下、敬称略):このコラボのきっかけは?

サフィア・ミニー氏(以下、敬称略):4年前くらいに偶然話していたことがきっかけで、この企画が始まりました。そのときは、「こんなことができたらどんなにすばらしいだろう!」という夢を語っていたのですが、およそ1年前に本格的にプロジェクトが始動する初めてのミーティングで、細川さんが大正紡績の近藤さんに電話をしてくださり、あっという間にデニムを作るチームができあがりました。

近藤健一氏(以下、敬称略):現在、世界で栽培されるコットンの量は2,500万トン。そのうち、わずか1%(25万トン)がオーガニックコットンです。私の夢は、それを10倍にし、250万トンのオーガニックコットンを生産することです。なので、オファーをいただいたときは、即座に「やりましょう!」とお返事しました。

末吉:デニムを作るにあたって難しかった点は?

サフィア:14年前から一緒に働いている、インドのアグロセルという農家支援組織でこの綿花は作られています。インドのコットン栽培では主に2つの問題があり、この20年間で27万人の方が、農薬を買うための借金が原因で自殺に追い込まれている事実があります。これは、とても大きな問題です。また、もう一つの問題はコットンの栽培には大量の水が必要ですが、インドでは水不足が大きな問題になっています。アグロセルでは、細流灌漑という新しい水のやり方を採用し、効率的に水やりができるようにしています。実際にこの地域の農家の人々はオーガニックに切り替えることで、自分の子どもを学校に行かせられるようになりました。

細川秀和氏(以下、敬称略):インドの綿は、手で綿花を収穫します。アメリカなどでは機械で収穫したりすることが多いですが、そのときは、コットンを枯らさないといけません。生きている状態で採取すると、葉っぱなどが混入してコットンが緑色になるからです。そこで枯れ葉剤を散布し、枯らしてから収穫しますが、それが問題になっていますね。また、手作業で収穫する場合はたくさんの労働力が必要ですが、児童労働や不当労働・強制労働という問題が起こっています。

さらに、手作業で収穫したコットンには、タバコの吸い殻やビーチサンダルなどの異物が混入していることが多いんです。それをそのままにして輸出されることも多かったので、業界の中では「インドの綿は品質があまり良くない」という認識がありました。

〈IMAGE: Courtesy of People Tree〉

〈IMAGE: Courtesy of People Tree〉

末吉:「ピープル・ツリー」として、初めて「Made in Japan」にこだわったアイテムですが、その理由は?

細川:今回、そういった不純物を全て取り除いていただけるよう指示しました。やはり日本で販売する商品なので、日本の厳しい基準に沿うような製品を作ることを心がけました。日本で作る意味は、やはり「クオリティー・品質」にあると思います。技術と品質をお客さまにお届けしたかったんです。

近藤:通常、綿を糸にする行程では、不純物が見つかると糸を切ってそれらを取り除きます。1時間も作業すると、いつもは10本くらいは切るのですが、今回のコットンは、1回切るか切らないか、という少なさだったんです。切らなかったことで、丈夫なとても良い糸に仕上がりました。これは、世界レベルのすばらしいデニムに仕上がっています! この種類のコットンで、世界でトップクラスの糸が作れたことをすごく誇りに思います。

〈IMAGE: Courtesy of People Tree〉

〈IMAGE: Courtesy of People Tree〉

末吉:今後の野望はありますか?

近藤:現在、世界人口は72億人で、8,000万トンの繊維が使用されています。2050年には世界人口は96億人になると予想されていますが、そのときには繊維の使用量は1億トンに上ると見込まれています。

現在の流通している繊維の60%は、石油を原料として生産されています。しかし、50年後には石油はほとんど使われてしまっているといわれています。そのときには石油化学に頼らない農家が育てたコットンが新たなニーズを生み出すでしょう。そんな時代がきたら、インドの国民は幸せになるでしょう!

細川:次には、染料にまで配慮した商品を生産し、日本で始めてのGOTS認証を取得したいです。現在、日本のジーンズでGOTS認証を獲得している商品はないので、ぜひ、今後チャレンジしていきたいです。

サフィア:このすばらしい日本のデニムのクオリティーをぜひヨーロッパに向けて発信していきたいです。

末吉:最後にメッセージをどうぞ。

細川:透明性のある商品は、世の中にはそんなにないと思います。この商品は、誰がどこで作っているかを公表しています。そのことを自信を持って言えることを誇りに思いますし、それと同時に、我々は製品に携わっている人々全員の責任を担っています。責任を持っているからこそこの商品をぜひオススメします。

近藤:クレームこそ、成長の糧です。なのでぜひ、厳しい意見をいただきたいです。そして、次にもっと良い商品を目指して明日もものづくりをしていきたいと思っています。

サフィア:お客さまが長年「ピープル・ツリー」を愛用してくださっているおかげで、農家や工房のみなさんの技術も上がっています。そうして今回のデニムプロジェクトも成功することができました。みなさまにお礼を言いたいです。ありがとうございます。

(トークここまで)

会場の人々は、3人のエキスパートが語る話に真剣に聞き入っており、3人の熱い思いに、目をキラキラさせているように見えた。当日はオンラインショップ上での先行予約が開始され、発売開始と同時に30本もの予約が一瞬のうちに殺到。今後も、この3人のコラボレーションは続く予定であり、さらにステップアップした商品が期待される。

Lee×People Treeコラボデニム
2014年9月3日よりピープル・ツリー直営店(自由が丘)にて先行販売。10月上旬よりモザイクモール港北店、通信販売(カタログ、オンライン、モバイル)およびLee直営店ほか、全国のピープル・ツリー商品取扱店にて販売予定。

予約サイト:http://www.peopletree.co.jp/special/Lee_denim/index.html
Written by Io TAKEMURA