HOW WOULD YOU MAKE ME A PRINCESS?

イケメンカレンダーMAY~ Think the Earth 谷口西欧さん


谷口西欧さん。後述の小川町にスタッフが遊びにきたとき。(IMAGE: Courtesy of SPACEPORT inc.)

谷口西欧さん。後述の小川町にスタッフが遊びにきたとき。(Courtesy of SPACEPORT inc.)

毎月1名、エシカルイケメン男子をご紹介する本企画「How Would You Make Me a Princess?(私をどうやってお姫さまにしてくれる?)」。5月は、クリエイティブの力で環境問題や社会問題について考え、行動するきっかけづくりを行う「Think the Earth」スタッフであり、株式会社SPACEPORTのアソシエイト・プロデューサーである谷口西欧(たにぐちせお)さん!
谷口西欧さん
株式会社スペースポート/アソシエイト・プロデューサー
1976年バルセロナ生まれ。2007年7月スペースポート入社。主に企業の環境問題や社会課題をテーマとするプロジェクトのコンサルティング、制作仕事のディレクション、プロデュースを担当。エシカルファッションカレッジは立ち上げから参画。企画、制作マネジメントを担当。
Q. お決まりのデートコースを教えて下さい。

人と話す時間が好きで、気取らない居心地の良い空間で、おいしいごはんを食べながら過ごすのが好きです。プライベートでも仕事でもよく行くのが渋谷の「et sona(エソナ)」。農家さんから直接届く新鮮な有機野菜が中心でおいしいですよ。

おもしろいデートをするのが好きかもしれません。1回だけ、JRに乗って「大回り(※一駅分の切符で、途中下車せず、いわゆる一筆書きのコースでぐるりと首都圏を周る乗り方のこと)」デートをしましたね。品川から横浜へ、横浜線で八王子まで行き、八高線に乗り換えて高崎へ。そこから栃木、さらに千葉は成田あたりを通って品川まで戻ってきました。パンやワインを持って、景色を眺めながら15時間くらい2人で電車に乗っていました。

あと、「七福神めぐり」もしましたね。僕が回ったのは、麻布十番・六本木の七福神。よく打ち合わせで行くような場所の近くを通り過ぎたりして、ふだんとは違った目線で地域を見ることができて楽しかったですよ。

次にやってみたいデートは、埼玉・小川町の農作業のお手伝いかな。Think the Earthでもリポートしたのですが、小川町は金子美登(かねこよしのり)さんという方が40年ほど前に有機農業を始めて以来、地域で自発的に有機農業の輪が広まっているところなんですよ。小川町で飲んでいたりすると「明日田植えやるけど、来る?」といったぐあいで気軽に誘ってくださる方が多いんです。この間も誘われてぶどうの収穫を手伝いました。次は、一緒に行ってみたいですね。

Q. ご自慢の品を教えてください。

京都の大学に通っているとき、アンティークのインテリアショップ「葡萄ハウス家具工房」で見つけた、9700円のアコースティック・ギターです。

もうかれこれ18年ぐらい使い続けていますが、アンティークの家具が並ぶ中、ひっそりと置かれていたのでまさに思わぬ出会いだったことと、直感で手に入れたものを今でも使い続けられていることで、深い愛着を感じています。プロのミュージシャンの友人たちにも「これ、良いギターだね」ってよく言われるんですが、ついつい出会いを語ってしまいたくなっていますね。

Q. 女性に限らず、大切な人へのプレゼントには何を贈りますか?

さっきお話した小川町の武蔵ワイナリーのワインを、母の日に両親に贈りました。10年間、毎年届くものなんです。

ぶどうの収穫をお手伝いした方が、小川町に無農薬栽培のワインを作るワイナリーを設立するためにファンドレイジングをやっていて、その内容が、合計50,000円の入会金を払って会員になると、60,000円に達するまで、ワインが毎年1本届くというもの。10年間届き続ける計算になるので長い気もしたのですが、10年という期間に思いを馳せながら楽しむってサステナブルで良いな、と思ったんです。二人にも、これからの10年も元気でいてね、という思いを込めてプレゼントしました。

武蔵ワイナリーのワインに、「ワインってぶどう酒だったんだって思い出せられました」とコメントしている方がいたのですが、上手な表現だと思いました。完全無農薬栽培のぶどうを、酸化防止剤を使わず、天然酵母で醸していて、ぶどうの味わいがとても豊かなんですよ。

Q. どんな老後を過ごしたいですか?

具体的に「こういうことがしたい」というのはないんですけど……いま以上に、この瞬間を楽しんで生きれるようになっていたいです。そしたら死んだ後も、良い気分でいられるような気がするんです。

尊敬するミュージシャンの方から聞いたのですが、織田信長が好んだ一節に、「人間五十年 化天の内を比ぶれば 夢幻の如くなり」というものがあるそうです。その方は、「もし、この人生が夢だったとしたら、死ぬというのは、夢から醒めることだ」といえるんじゃないか、と言うのです。

また、実生活の中で寝ているときに良い夢を見たら、起きたときも良い気分が続くときってありますよね? それと同じで、死んだらあの世にモノやお金は持っていけないけれども、生きていたときの良い気分は、死んだ後の世界にも持ち越せる、とも話しておられました。その話を聞いて、毎日心から楽しいと思える「ノリ」をもって暮らしたい、「良い気分」をそのままあの世まで持っていけるような生き方をしたい、と思うようになりました。

Q. では最後に、その手でつかむ、人生の野望を教えて下さい。

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僕は、街という日常に根付いて馴染んでいるもの・ことが好き。街中にさりげなく溢れている「人の営み」をかたちにして表現してみたいし、街をフィールドに、社会問題や環境問題について気軽に触れることができる仕掛けを作り出していきたいです。

街とその背景にある人の営みというものが好きになったきっかけは、街中にある給水塔。学生時代、給水塔が下宿のすぐ近所にあったことがきっかけで、街中にあちこちあるのを眺めていました。すると、いろんなかたち・色の給水塔があることに気づきました。そのうち、「これをデザインする人、作っている工場があり、設置する人、いろんな人・ものがあるんだな」と感じるようになりました。「この給水塔を設置した人にも、家族があって、帰りを待っている人がいるのかな」ーーそう想像したら、日常の風景の中の、なにげないもの・ことの奥に「人の営み」があるんだ、と感じたんです。

8年ほどこの仕事をしていても、環境問題や社会問題のことを全く興味のない人に届けるのはすごく難しい。だけど、気軽に楽しく関心を持ってもらえる仕掛けを作れる場が、街にはあると思うんです。

海外のソーシャル広告って、通りや街中など、公共の場を活用しますよね。例えば、フォルクスワーゲン・スウェーデンが公開した「The Fun Theory」の、「世界一深いゴミ箱」。ふだんの生活の中にも、楽しい仕掛けがあれば、人は進んで行動するという証明になっています。

偶然見つけたステキなショーウィンドウに、思わず立ち止まって見入ったりするように、偶然の出会いを届けられるのが、日常の街や公共の場だと思うんです。街中に楽しい仕掛けを作って、興味・関心のない方々にもメッセージを届けていきたいです。