【新連載企画】白Tシャツから考えるエシカルファッション ~All about White Tees~  第1弾


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梅雨も明け、夏真っ盛りの季節がやってきました。こんな季節、誰もが一度は袖を通すであろうアイテムといえば・・・そう、白Tシャツですよね。夏本番を前に、誰にとっても身近な存在である白Tシャツからエシカルファッションについて考えよう、という企画がこの「白Tシャツから考えるエシカルファッション ~All about White Tees~」です。

「なんだかエシカルって難しそうだし、敷居が高そう・・・」エシカルファッションに対してそんな印象を持っている方は少なくないはず。でも、ちょっと意識してみると、実はいたるところにエシカルな要素は見つかるもの。そんな「エシカルをもっと身近に感じてもらいたい」という想いで、3回にわたってエシカルな方法で作られた白Tシャツたちをご紹介します。

第1弾目は、メイドインジャパンにこだわり、国内有数の貴重な技術を持つ工場と連携してものづくりをしているTシャツブランド、B(ビー)のラグランTシャツ。B代表の山口悠太さんは、2013年に「日本国内のものづくりに貢献したい」という想いでBを立ち上げられました。そんなB創設にまつわるエピソード、白Tシャツにかける情熱、そして日本のものづくりについてのこだわりをお聞きしました。

 


 

EFJ:日本製Tシャツ専門ブランド「B」を立ち上げられた山口さんですが、そのきっかけはなんだったんでしょうか?

山口さん:一番大きな目的が、「日本国内のものづくりに貢献したい」ということでした。高校卒業後、ずっとものづくりの世界で働いていましたが、その中で日本の工場の元気がなくなっていくのを目の当たりにして、どうにかしなければならないと思っていました。世の中をものづくりから元気にしたいと思ったとき、自分が好きな洋服で貢献したいと考え、日本国内の工場での生産にこだわったTシャツブランドを立ち上げようと考えました。

 

EFJ:Tシャツというアイテムに絞ったのは何か理由があるのですか?

B代表の山口悠太さん

B代表の山口悠太さん

 

山口さん:もともとバンドやスケートボードが大好きだったんです。中学時代からはまりだして、その頃から自分にとって、Tシャツにチノパン、スニーカーというスタイルは鉄板でした。自分にとって身近で、なにより大好きだからこそ、こだわりがいがあるし、夢中になれる。そういった理由でTシャツ専門ブランドにしようと思いました。

ブランド立ち上げ当時、実はキッズ、レディース、メンズの全てのTシャツを作っていたんです。今のような無地ではなく、プリントTシャツでした。でも、需要がなくて全く売れなかった。そもそも、キッズ用のTシャツにメイドインジャパン、という要素は求められていなかったんです。失敗したな、と思ったとき、世の中が求めているものは何かを考えるより、まずは自分だったら何が欲しいかを徹底的に考えようと思ったんです。そしてターゲットを自分に絞って、「自分がひとめ見たら買ってしまうだろう」と思うTシャツは何かを突き詰めて考えました。

 

 

EFJ:このTシャツに特にこだわっている部分はどこでしょうか?

山口さん:メイドインジャパンという点は、絶対に譲れないところです。だからこそ、日本国内にある、優れた技術を持つ歴史ある工場さんとのやりとりを大事にしていますね。このTシャツは東京都内で45年以上の歴史を持ってものづくりをしている縫製工場さんにお願いしています。

 

東京都内で45年以上続く縫製工場

 Bさんと提携しているのは、都内に45年以上構えている縫製工場。その高品質で丈夫な仕上がりから、有名ブランドからの取引依頼も絶えない。この工場では「MADE IN TOKYO」に加え「MADE BY JAPANESE」という点にもこだわりを持ち、日本人が日本の首都・東京で作り上げる品質を追求し続けている。また、「工場で働いている縫い子さん達にも誇りを持って働いて欲しい」という想いから、素敵だと思ってもらえる理想の縫製工場をつくろうと、現在大規模改装中だ。クライアントからの依頼をより深く理解し、共に良い製品を生み出すため、洋服についての知識収集も欠かさない。オフィスには研究のために集めたヴィンテージの洋服が山積みになっていた。クライアントの要望になるべく近く、またはその要望を超えるような良いものづくりをしたい。そんな工場2代目の熱い想いが伝わってくる、アットホームな縫製工場だ。

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左:ヴィンテージのミシン。 右:様々なクライアントからの要望に応える為の縫製糸サンプル帳

 

メイドインジャパンという点にこだわるのはもちろん、シルエットにはかなりこだわりを持って、改良に改良を重ねましたね。無地のTシャツはシンプルだからこそ、袖丈や身丈、身幅が少し違うだけで印象がガラッと変わってきます。

創業当時から手伝ってくれている仕事のパートナーはセレクトショップで10年以上販売員をしている人なのですが、そのパートナーと共に「かっこいい」と頷けるデザインを追求するために、サンプルの段階で洗濯して縮ませて、着用して修正して、の繰り返しを重ねました。発売が1ヶ月、2ヶ月遅れてもデザインには妥協したくなくて、工場に何度も作り直してもらったり、お客さんを待たせてしまったこともあります。でも、妥協しなかったからこそ工場も熱い思いを汲み取ってくれて協力してくれたり、お客さんも理解してくれましたね。

 

EFJ:BさんのTシャツはメイドインジャパンであるにもかかわらず、3.700円と価格帯がリーズナブルな印象です。この価格にはどういったこだわりがあるのですか?

 山口さん:品質にはかなりこだわっているので、本当はもっと高く売れる商品だと思います。でも、僕のブランドには「日本のものづくりに洋服作りで貢献したい」という信念がある。そのためには、縫製工場、染め屋さん、生地屋さん、そういった洋服作りに携わるあらゆる人たちになるべくたくさん、長期的に発注していくことが必須なんです。だからこそ、一人でも手に取りやすく、買いやすいこの中価格帯にこだわりたいし、ここはぶれない点ですね。

 

EFJ:今後について何かブランドとしての展望はありますか?

 

山口さん:ブランドとしてもちろん大きくなりたい、とは思っていますが、それよりも今Bの商品を愛用してくれている既存のお客さんを大切にしたい、と思っています。お客さんとはメールやインスタグラム、LINEなどで頻繁にコンタクトをとっていて、「こうしたほうがいい」といったフィードバックをもらうこともしばしば。応援メッセージは週に3、4件きます。中には毎日のようにメールをくれる、ファンのようになってくれる人もいるんです。そうやって、BのTシャツを愛してくれるお客さんを満足させられるように、今できることを全力でやるということをこれからも大切にしていきたいですね。

 

<文:大嶋結衣>

Bさん

Bの白Tシャツ】

30/2度詰天竺 ラグランTシャツ-ナチュラルホワイト(東京製)

       3,700円(税込3,996円)

 

生地から縫製までこだわり抜いて作られた、MADE IN TOKYOの白Tシャツ。ヨレにくく、どんなシーズンでも使いやすい適度な厚手生地が魅力的。肩幅が目立ちにくいラグランスリーブです。(メンズのみ)

        購入はこちらから

 

 

*この「白Tシャツから考えるエシカルファッション ~All about White Tees~」は、慶應義塾大学エシカルファッションプロジェクトチーム・キャトルとのコラボレーション企画です。キャトルが展開するオリジナルサイト、「whiTEE(ホワイティー)」にもこちらのインタビューを掲載しています。

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