展示会レポート

最大級の展示会「rooms 26」で見つけたエシカル


展示会シーズンの今。3月12〜14日まで開催された展示会が「Rooms26」(主催 H.P. France)。毎回テーマを決めて行われるこの展示会ですが、今回のテーマは「URUSHI」。伝統工芸という切り口から、本来持つ日本の美をテーマに行われました。

日本のワザが光るプロダクトエリア

まず興味をひかれたプロダクトエリアには、ピープル・ツリーHASUNAといったエシカルなブランドが勢ぞろい。しかしとりわけ目をひいたのは、エリアのキーブランドとしてフィーチャーされていたnoocaというブランドです。http://www.nooca.jp/accessory.html
愛知県の実家が菊農家という石井けいすけ氏によるブランドで、同ブランドのアクセサリーには、商品に使用できない「不良花」が使われています。
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菊の使い方がとても繊細でシンプル。EFJ代表 イオもお気に入りに。
アクセサリーのほか、プロダクトエリア入口のインスタレーション展示も石井氏による作品だそう。アクセサリーのみならずさまざまな方法での展開が期待されます。

次にご紹介したいのは、アートやガーデニングなど、さまざまな切り口からおしゃれなリサイクル雑貨を展開する makoo(マコー)。特に魅力的なのは、バッグを始めとするリサイクルレザー小物。なんと、家で洗えるレザーなのです。なおかつ通常のレザーよりも軽い。不要になったレザーを細かく砕き、そこにゴムを30%ほど混ぜているのだそう。触るとしっとりしていて、高級感があります。
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他にもこのプロダクトエリアには3Dプリンター体験のブースもありました。このような新しい技術と伝統技術をかけ合わせることも、今後エシカルを広め、深めていくために不可欠な試みだと感じます。

3Dプリンタ

3Dプリンタ

このエリアをディレクションしたH.P. Franceの坂口真生さんは、企画にあたっての思いをこのように話します。

「エシカルは自分にとって「思いやりの選択」であり、「あるべき選択肢の一つ」。アジアの中でいち早く経済大国となり豊かさを享受した日本(人)が、アジアの先陣をきって創造し、進化させるべき文化の一つではないかと思います」

プロダクトエリアの外にも! オーガビッツプロジェクトの「10%」の意味

プロダクトエリアの外でも、非常におもしろいブースがありました。

オーガビッツプロジェクトは、繊維専門商社の豊島株式会社が取り組む、オーガニックコットン推進プロジェクト。現在コットン市場のうち1%ほどのオーガニックコットン率を10%まで高めるというのを目標にしています。より多くの企業がオーガニックコットンを採用するよう、他の企業とコラボレーションなどを積極的に行い、呼びかけを続けています。
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代表イオもいただいたオーガビッツのタオル。「オーガニックコットンを10%使用しています」と、同社の溝口さんは言います。なぜ、10%だけなのでしょうか?

「より多くの人にオーガニックコットンを使ってほしいからです。100%ではコストが大きくなり、使用してもらえる可能性が低くなってしまいます。まずは少しでいいから、オーガニックコットンを使用してもらいたいのです」

300倍の後進国? 議論ができる環境を日本にも

また、そこで行われていたのが、アーティスト Naomi KAZAMAさんによるオーガニックコットンのライブプリント。同氏は、「big O」というプロジェクトを立ち上げ、ライブペイントをしながらオーガニックコットンを伝え広めているそうです。

「『お金=投票』です。『購入』するという行為は買った品物に対して、『投票』をしているのと同じです。フェイスブックでいえば、『いいね!』をしているのと同じです。

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このように語るNaomiさんですが、この活動を始めた理由をこのように話します。

「ヨーロッパのオーガニックコットンに対する認知度・使用度は6%です。一方、日本はまだ0.2%。その差は300倍に上ります。民主主義の社会において、僕は「議論ができるシチュエーション」を作りたい。だからまずは、エシカルを信じる人とそうでない人が議論できる環境を作りたい。そのために認知度を上げることが不可欠です」

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私もTシャツ1枚刷っていただきました!
「これを着た人は、きっとこのTシャツのことを他の人に伝えるでしょう。自分で体験して感じたことほど、伝えたくなる」と話すイオ。

ファッション産業においてまだまだ認知度の低いエシカル。まだまだ課題は山積みですが、このように大きな機会で「エシカル」の言葉が少しでも表示され続ければ、少しずつでも着実に認知度は高まるはずです。そして、さまざまな意見を持つ人増えて互いに議論を交わし、エシカルの幅が広がり深まることを願っています!

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